2024年スパルタンレース新潟のコースを元に、スパルタンレースの障害物の種類と攻略方法を解説します。
2023年に続きビースト21kmを完走しました!
ビーストは国内レースで最難易度で、距離21km、30種類の障害物をクリアしながら走ります。
初心者向けに各障害物の内容と攻略法を紹介します。
スプリント(SPRINT)、スーパー(SUPER)でも同じ障害物が出てくるので、参考にしてください。
障害物を全て成功させることを、フリーレース(Free race)と言います。
フリーレース目指して頑張りましょう!
- スパルタンレースビーストの障害物、30種類と攻略方法
- トレーニング方法
- 完走するために必要な持ち物(装備)
ちなみに、2024年スパルタンレース新潟ビーストのコースはこちら
2024年スパルタンレース新潟 障害物(オブスタ)一覧
緑の丸がビースト21kmの障害物、赤の丸がスプリント5kmの障害物
早速、解説していきます。
障害物の種類と攻略方法
4フィートウォール(4ft wall)
約1.2m(4ft)の壁を越える 1ft=約30cm
攻略方法
鉄棒に乗り上げる方法で壁に乗り上げたら、足をかけて反対側に降ります。
難易度💪
レース序盤にあるサービス障害
6フィートウォール(6ft wall)
約1.8m(6ft)の壁を越える 1ft=約30cm
攻略方法
壁を蹴って壁に乗り上げたら、足をかけて反対側に降ります。
4フィートと違い、壁を蹴って身体を上まであげます。
難易度💪
レース序盤にあるサービス障害
コードクロール(Cord crawl)
ヒザくらいの高さにロープが張られ、その下を進む、くぐり抜ければクリア
通常10〜20m程度
攻略方法
ロープの下を匍匐前進(ほふくぜんしん)、または横になってごろごろ回りながら進みます。
24年のスパルタンレース新潟では上り坂に設置されていました・・・
難易度💪
サービス障害
プレートドラッグ(Plate drag)
プレート(重り)が乗ったソリをロープで引き寄せた後、元の位置に戻してクリア
男性40kg、女性20kgの重りを使います。
攻略方法
ロープを引くときは腕の力ではなく、身体全体を後ろに倒すように引きます。
動き出しが大変なので、ソリが動き出したら極力止めない。
元に戻すときは、ソリの取手を持って引きます。
難易度💪💪
ソリを選ぶときは、ルートに穴や石が少ない場所を選びます。
場所が悪いとソリが穴にハマって動かなくなることもあります。
バーチカルカーゴ(Vertikcal cargo)
ネットの張られた壁を反対側に渡ればクリア
攻略方法
はしごを登るように上まで行ったら、壁を跨いで反対側に降ります。
難易度💪
サービス障害
モンキーバー(Monkey bar)
小学校にある雲梯(うんてい)の大人版、距離が離れていて、バーの高さが1本おきに変わります。
手だけを使ってバーを移動し、ゴールのベルを鳴らすとクリア
スパルタンレースの代表的な障害物のひとつ
攻略方法
足を揺らして勢いをつけ、次の棒に移動します。
身体の揺れに合わせてリズムよく移動すると、効率的に進めます。
片手でぶら下がるのが難しい方は、1本ずつ両手で掴みながら進みます。
失敗条件
途中で落ちる、ベルを鳴らさない
難易度💪💪
インバーテッドウォール(Inverted wall)
高さ約2mの手前に傾斜した壁を登って反対側に降りるとクリア
攻略方法
壁に持ち手と足をかける場所があるので、手と足をかけながら登ります。
上半身が上部まで上がったら、足をかけて壁をまたぎます。
難易度💪
アトラスキャリー(Atlas carry)
男性は50kg、女性は35kgの重い石を持ち上げて、指定コースを往復すればクリア
攻略方法
腕の力だけでなく背中をまっすぐにして、身体全体を使って持ち上げます。
石をお腹で抱えるように持ち、歩幅を狭くして進みます。
失敗条件
持ち上がらない、指定コースを往復できない
難易度💪💪
パワー系の方にはサービス障害
コースの終盤になると、持ち上げるときにモモをつります。
ハードル(Hurdles)
木の柱のハードルを連続(通常3本)して乗り越えるとクリア
ハードルの高さは約1m
攻略方法
鉄棒に乗り上げるようにジャンプして、身体をハードルに持ち上げたら足をかけて乗り越えます。
裏技として、逆上がりして乗り越えるのもOK
難易度💪
終盤になるとジャンプしたときに、ふくらはぎをつります。
ビーストではこのハードルや壁越えで足をつって、参加者がもだえています。
アウト(OUT)
3つの壁があり、乗り越える壁Over、下をくぐる壁Underneath、穴を通り抜ける壁Throughです。
O-U-TはOver-Underneath-Throughの略
攻略方法
特になし
初めて見る方は、壁を越える?くぐる?を迷うかもしれません。
難易度💪
サービス障害
Aフレームカーゴ(A frame cargo)
高さ約5mの山のような障害物
ネットに登って頂上を越え、反対側に降りてクリア
攻略方法
降りるときは、登るときと同じ向き(地面側を向いて)で降りると安定します。(左の赤いカバンの女性と同じ向き)
難易度💪
高所恐怖症の方は極力下を見ないで、手元足元を見ながら進む
ロープクライム(Rope Climb)
高さ約6mの垂直に吊るされたロープを登る。
上のベルを鳴らすとクリア
攻略方法
しゃくとり虫のように手、足、手、足と順番に動かして登ります。
基本は腕の力ではなく、Jフックという足の使い方がポイント。
片足をロープの上、反対の足をロープの下にJの字に掛けると摩擦で足場が固定されます。
降りるときは、手と足を少しずつ緩めて、ゆっくり滑り降りてください。
ゆっくり降りないと、手のひらや足を擦ってケガをします。
腕の力に自信のある方は、腕力だけで登る方もいます。
失敗条件
登れない、ベルを鳴らさない
難易度💪💪💪
足の使い方が重要
手袋があると手のひらをケガしにくい
Zウォール(Z wall)
Z型の壁に持ち手、足場がついています。
壁に張り付き、落ちずにゴールまで進み、ベルを鳴らすとクリア
攻略方法
壁から落ちないように、常に3点以上壁に接した(両手と片足、または両足と片手)状態で、バランスを考えながら移動します。
ボルダリングと身体の動かし方が似ています。
前に人がいないか確認してからスタートしましょう。
確認しないと、途中に動けなくなった参加者がいて進めず、落ちたなんてこともあります。
失敗条件
途中で落ちる、ベルを鳴らさない
難易度💪
ハーキュラーホイスト(Herculas hoist)
滑車を使って砂袋を持ち上げる障害物
砂袋を指定の高さまで上げて、ゆっくりと下ろしてクリア
男性は約50kg、女性は約35kgの砂袋を持ち上げます。
攻略方法
腕力だけでなく、全身の力を使います。
柵に足をかけて体を支えます。
体を後ろに倒しながら、足の力を使ってロープを引くと効率的です。
下ろすときにドスンと音がするとペナルティになるので、ゆっくり下ろします。
失敗条件
上まで上がらない、下ろすときにドスンと音がする
難易度💪💪
体重が重い方、パワー系の方にはサービス障害物
マルチリグ(Multi rig)
リング(つり輪)の持ち手を掴んでぶら下がり、落ちずに反対側のベルをならすとクリア
間にバーが入ることもあります。
攻略方法
身体を振り子のように揺らしながら、次のリングを掴みます。
片手を離した勢いで次のリングを掴みます。リズムが大切
失敗条件
途中で落ちる、ベルを鳴らさない
難易度💪💪
手袋があるとベター
油断すると手のひらの皮がベロンとなります。
サンドバッグキャリー(Sand bag carry)
砂袋(サンドバッグ)を持って、100メートル程度のコースを進むとクリア
男性は約27.2kg、女性は約18.2kgのサンドバッグを運びます。
攻略方法
首の後ろか、肩にサンドバッグを担いで進みます。
首、肩が痛くなってきたら、途中でお腹のあたりで抱えます。
失敗してもペナルティはないので、休憩しながらクリアを目指します。
難易度💪💪
スピアスロー(Spear throw)
槍を的に向かって投げ、突き刺さったらクリア
スピアスローは、スパルタンレースで最も難易度が高いとされる障害物の1つです。
攻略方法
投げる前に、槍についたロープを柵の近くに巻き取ります。
片手で槍の重心を持ち、速さより距離感と真っ直ぐ投げることを意識します。ベテランでも外すので、半分は運まかせと思い、リラックスして投げましょう。
失敗条件
槍が刺さらない
難易度💪💪💪💪💪
体力や筋力はほとんど使いませんが、結局失敗してペナルティランで削られます。
2023年の新潟ではペナルティランが上り坂でした、、、
バケツキャリー(Bucket carry)
石が入ったバケツを持って、100メートル程度のコースを進む障害物
男性は25kg、女性は20kgのバケツを運びます。
攻略方法
首の後ろか、肩にバケツを担いで進みます。
首、肩が痛くなってきたら、途中でお腹のあたりで抱えます。
失敗してもペナルティはないので、休憩しながらクリアを目指せます。
難易度💪💪
バーベッドワイヤークロール(Barbed wire crawl)
ヒザくらいの高さに有刺鉄線が張られ、その下を進みます。
通常10〜20m程度
攻略方法
有刺鉄線の下を匍匐前進(ほふくぜんしん)、または横になってごろごろ回りながら進みます。
有刺鉄線の位置が低いとキツくなります。
難易度💪
サービス障害、ですが雨の日は泥だらけになります
オリンパス(Olympus)
チェーン、穴、ホールド(ボルダリングの)がついた、傾斜のついた壁を進みます。
落ちずに壁を横断し、最後にベルを鳴らしてクリア
攻略方法
自分の持ちやすい穴や取っ手を握り、落下しないよう注意します。
足の踏ん張りが効く場合は、壁に押し付けて進むと楽です。
難易度💪💪
雨の日や泥で足が踏ん張れないと、難易度は上がります。
ベンダー(Bender)
手前に傾斜した鉄棒の壁を乗り越えます
手前から登り始め、頂上を乗り越えて反対側に下りればクリア
攻略方法
腕の力で身体を引き上げたら、足をかけて身体を安定させます。
頂上に到達したら、足をかけて慎重に反対側へ移動します。
難易度💪💪
難易度は低いですが、頂上で反対側に移動するときに落ちそうで怖くなります。
チロリアン(Tyrolean Traverse)
2点間に張られたロープを渡る障害物
ぶら下がる綱渡り、レンジャーなどでみるアレです。
攻略方法
基本は下にぶら下がり、左手と右足、右手と左足を交互に動かして進みます。
手足をクロスさせて動かすことで、落下を防ぎます。
ヒザ裏もしくはふくらはぎあたりにロープをかけます。
難易度💪💪💪💪
技術的な要素より筋持久力が試されます。
ツイスター(Twister)
持ち手が回転するうんてい系の障害物
最後のベルを鳴らすとクリア
スパルタンレース最難易度障害の1つ
攻略方法
1つの持ち手に逆手で両手をかけ、1つずつ進んでいきます。
ゴールに向かって横向きになり、次の持ち手が奥から手前にくるように進むと、スリップしにくいです。
握力や体幹の強い方は、うんていのようにひとつ飛ばしで持ち手を取ります。
難易度💪💪💪💪💪
初見でクリアするのはハード
アーマー(Armer)
取手のついた鉄球を持って、指定距離を往復してクリア
攻略方法
股の下で持ち上げたら、歩幅を小刻みに進めます。
難易度💪
休憩もできるので、自分の体力に合わせて進みます。
7フィートウォール(7ft wall)
約2.1mの壁を超える
攻略方法
走って壁を蹴って壁の上部を掴みます
腕の力で身体を引き上げるか、足を壁の上部にかけて引き上げます。
難易度💪💪
レース後半に出てくると、壁を蹴るとき足を上部にかけるときに、どこかしらつります。
8フィートウォール(8ft wall)
約2.4mの壁を超える
攻略方法
走って壁を蹴って壁の上部を掴みます
腕の力で身体を引き上げるか、足を壁の上部にかけて引き上げます。
難易度💪💪
レース後半に出てくると、壁を蹴るとき足を上部にかけるときに、どこかしらつります。
ジェリーカン(Jerry can carry)
20kgの水のタンクを男性は2つ、女性は1つ持って指定コースを往復
根性が試される障害
攻略方法
タンクを身体の近くに持って進みます。
ひとつ肩に担ぐパワーのある方もいます。
難易度💪💪
休憩可能なので、休みながらとにかく進みます。
スターウェイ(Stairway to sparta)
約2mの壁の上にバーを組み合わせた障害
壁を乗り越えるとクリア
攻略方法
壁は蹴って登る
バーを掴んで身体を壁の上に引き上げれば、あとはバーを登って降りるだけ
難易度💪💪
壁が滑ると難易度アップ
スリップウォール(Slip wall)
傾斜のある壁をロープを使って登り、反対側のバーを降りる
反対側まで行けばクリア
攻略方法
ロープで身体を引き上げながら登る
助走をつけてある程度駆け上がってから、ロープを掴んで進むと早い
難易度💪
コースの終盤にあることが多いので、この障害を見ると安心します。
ファイヤージャンプ(Fire jump)
最後の障害物
ゴール近くで火の上を飛び越える
攻略方法
カメラマンの撮影スポットです。
カッコよくジャンプしましょう!
※張り切りすぎて、全力でジャンプすると足をつるので注意
難易度💪
これをクリアしたら、フィニッシュです!
スパルタンレースビースト向けトレーニング
障害物の内容がわかったところで、どんなトレーニングをしていけばいいのか?
短時間で重量を上げるトレーニングよりは、筋肉の持久力を上げるトレーニングが効果的です。
また、鉄棒での懸垂や、壁を蹴って登る練習も必要です。
・ランニング・トレイルラン・坂道ダッシュ
・懸垂・ぶら下がり
・壁蹴り
ランニング・トレイルラン・坂道ダッシュ
・ランニング
5km以上の距離を走る
・トレイルラン
1時間以上のトレイルランでの走力トレーニングは効果的
・坂道ダッシュ
坂道を駆け上がる
障害物対策
・ランニング
スパルタンレースビーストの完走で一番大事なのは走力です。
8割走力、2割障害物という方もいます。
トップ選手で2.5時間、平均5時間走ります。
スパルタンレース新潟では、ほとんどの方がレース序盤の登り道で消耗して、後半動けなくなったり、障害物で足をつります。
私も40歳過ぎて、足がつるなんて思ってもいませんでした。
理想は2時間以上のトレランでのトレーニングです。
近くに山がない場合、長距離走や坂道ダッシュなど走力アップのトレーニングが効果的です。
東京の方は、高尾山の山頂までのトレランがアクセスもよく、オススメです。
山頂まで3kmの登りが続き、体力があればそのまま景信山、陣馬山など距離を調整できます。
高尾山口駅には温泉がありますよ。
懸垂・ぶら下がり
・鉄棒での懸垂
鉄棒での懸垂は10回が障害物クリアの最低ライン、20回できると、理想的。
・懸垂保持
懸垂保持は、鉄棒にぶら下がり、腕が90度の状態で30~60秒キープ
・片手ぶら下がり
片手でぶら下がり30~60秒キープ
障害物対策
・モンキーバー・マルチリグなどぶら下がり移動系
・ロープクライムなど登る系
・ホイストキャリーなどの引っ張り系
ぶら下がり移動系の障害物は、途中で筋力がもたずに落ちる参加者が多いです。
筋力も必要ですが、トレーニングでは回数や時間を増やして筋持久力を上げます。
壁蹴り
・壁蹴り
壁を蹴って上に飛ぶ練習
数歩助走をつけて、壁を蹴って上に飛ぶ練習
・壁を乗り越える
壁を蹴って上を掴んで、身体を引き上げる練習
障害物対策
・7ftウォールなど登る系
スパルタンレースでは、壁を乗り越える障害物が多いです。
自分の身長より高い壁は、壁を蹴って上に登ります。
初めてだと、壁を蹴って上がる感覚や、壁の上を掴んだ後の身体の引き上げ方がわからないので、練習が必要です。
色々練習方法を模索しながら、チョコザップを利用してトレーニングしていましたが、物足りなくなりチョコザップは退会し、今はFASTGYM24でトレーニングしています。
チョコ ザップを退会するといつまで使える?退会方法と体験談試してみたいなら”3776D”でトレーニング
障害物を試してみたい方は、ジェロームさんが運営する施設 ”3776D” でトレーニングができます。
山中湖の近くにあります。
レース前の障害物確認で利用させてもらってます
ロッジの雰囲気がいいんですよ
民泊もしています。
懐かしのネオジオやスーパーファミコンも置いてあり、遊べます!
トレーニングと合わせて確認したいのが、持ち物です。
完走するために必要な持ち物(装備)
スパルタンレース新潟ビーストに挑戦する方は長時間のランになるので、レース中の持ち物(装備)は万端で挑みましょう。
・靴(シューズ)
・グローブ
・ザック
・ジェル
靴(シューズ)
理想はトレランシューズ
スパルタンレース新潟ビーストの開催地はガーラ湯沢のスキー場です。
コースはほぼ芝と土の坂なので、ランニングシューズだと滑ります。
グリップのあるトレランシューズがおすすめ。
グローブ
滑り止めのついたグローブ
ロープクライムやうんてい系の障害物で使います。
初参加の方は必須です!最悪軍手でもいいので持参してください。
つけないと手の皮がベロンとむけることがあります。
一度ケガするとヒリヒリして、それからの障害物に影響します。
安く済ませたい方は、ワークマンのベルト付きゴム手袋がおすすめ
ザック・リュック
ランニングザック、ランニングベスト
完走まで平均5〜6時間はかかるので、ザックにはエネルギージェル、防寒着などを入れます。
スパルタンレース新潟の気温は22年は暑い、23年は雨で寒い、24年は暑い、と気温が読めません。
2024年は熱中症でリタイアした方が多かったです
事前に防寒着を用意して、出発前にザックに入れるか、置いていくかを判断します。
完走まで5~6時間目標なら5L程度のランニングザック(またはランニングベスト)
完走まで6時間以上なら10Lのランニングザック
エナジージェル
エネルギー補給のエナジージェル
長時間の活動で、確実にエネルギー切れします。
エナジージェルは必須です。
エイドでは水は出ますが、食べ物はでません。
個人的には、ジェルだけだと空腹感が残るので、ようかんを持って行きます。
完走目指して、がんばりましょう!